「ミームいろいろ夢の旅」とは
「ミームいろいろ夢の旅」とは、1983年4月3日よりおよそ2年半に渡り、日本アニメーション制作・TBS系列にて、日曜日朝11:00より127話(+実写2話)放送された30分枠アニメです。
メインキャラクターであるミームという電子の妖精(?)のようなキャラクターが、科学文明の発達に貢献した偉人たちを紹介したり、コンピュータネットワークを利用した情報化社会とはどんなものか?天体や宇宙の不思議についてや、光の性質とは?人間の体の仕組みは?といった身近な科学を、レギュラーキャラの少年少女たちに楽しく分かりやすく解説してくれるという内容でした。スポンサーが旧電電公社(現NTT)という事もあり、当時電電公社が実用化しようとしていたキャプテンシステム等といったネットワークによるINS(Infomation Network System:高度情報通信システム)という情報化社会の便利さを紹介したり、通信衛星「さくら2号」を利用した初の離島と本土との衛星通信の様子を実写のドキュメント番組として放送したりと、電電公社の広報番組的な役割を果たす事もありました。
放送1年目以降、視聴率がまずまずだった事で放送延長が決まり、ミーム以外のレギュラーキャラが一新されています(51話以降)。
*ミームの元ネタである利己的な遺伝子としてのミームに付いて
ちなみに「ミーム」という名前は、イギリスの動物行動学者リチャード・ドーキンス(Richard Dawkins)が、著書「利己的な遺伝子(THE SELFISH GENE)」の中で提唱した「人同士のコミュニケーションにより伝達される文化・文明の遺伝子」のミームから名付けられたもので、「模倣する」という意味のギリシア語(mimeme)をベースに「記憶する(memory)」などを引っかけた作られた造語です。
遺伝による情報伝達の単位を『遺伝子(ジーン:gene)』と呼ぶのに対し、文化的伝達の単位を『ミーム(meme)』と呼びます。まあ平たくいうと、人同士が会話したりネット上の掲示板やチャットで情報のやり取りするところでは、常に参加者同士でお互いのミームの複製伝達が行われているということらしいです。
こうやってネットで情報をやり取りしている今この時も、ここから複製されたミームが、通信回線を伝わって今このページを見てくださってる皆さんに伝達されている…こう考えてみるとちょっと面白いかもしれません。