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宇宙船サジタリウスとは、

昭和61年1月〜昭和62年10月までTV朝日系列にて毎週金曜夜7:30より全77話で放送された、宇宙を舞台にしたサラリーマンの人情冒険活劇アニメです。制作は世界名作劇場シリーズの日本アニメーション。
当時の日本アニメーションの企画スタッフ佐藤昭司氏がイタリアの絵本市で見かけたという、イタリアの物理学者が描いたSF漫画絵本アルトゥリ・モンディ(ALTRI MONDI)を原作として制作されていますが、原作から借りているのはメインキャラや一部の設定のモチーフにとどまっていて、実質オリジナル作品といっても差し支えないほどになっています。
ムーミンのような動物系のキャラクターとしてデザインされた中年サラリーマン宇宙パイロットの主人公達が、会社や友人や家族のしがらみに苦労しながらも、時には命をはって冒険する、というストーリーラインを基本として、初期は12話〜6話、後期は3話で1シリーズ完結という構成で放送されました。

放送時間帯がドラえもんの後の枠ということも幸いしたのか最高視聴率は19%に達し、当初の2クール放送だけが決まっていたこのアニメも、最終的に1年10ヶ月間放送されるまで延長されました。
ちなみにタイトルにもなっている主人公達の乗る宇宙船の名前「サジタリウス」は、英語の射手座(Sagittarius)から。主人公が登場する宇宙船サジタリウス号にも弓矢マークがあしらわれています。


ところで、当初このアニメは昭和58年春の新番組として企画されていたものでした。この頃の企画では、宇宙を舞台にしたSF怪奇冒険物といった、かなり原作に近い内容だったようです。
パイロットフィルムまで制作されていましたが、結局企画はお蔵入りしてしまい、その後この企画が「宇宙船サジタリウス」として日の目を見るまで3年の歳月が流れる事になるのでした。
この時のパイロットフィルムはDVDBOX全巻購入特典DVDや、ビデオソフト(現在は廃盤)第1巻に収録されています。

初期の脚本を担当された一色伸幸氏は、当時のアニメ誌に「ジラフ・トッピー・ラナはそれぞれ自分の20代、30代、40代をイメージして書いた」と語っていて、実際のサジタリウスが原作と大きく変わったサラリーマン人情アニメになった背景には、一色氏によるところが大きいと思われます。

余談ですが、以前(99年頃?)CSスカイパーフェクTVのアニマックスで再放送されていた時は、

「宇宙船サジタリウスの使命は銀河系に再び平和を取り戻す事」
「宇宙船サジタリウス号乗組員、トッピー、ジラフ、フロッギー。ヤツらの任務はべガ3惑星に向い、消息不明になったジャコブス教授を救い出す事」
「宇宙戦乱の根元、古代賢人を抹殺しなければ、銀河系に平和は無い!」

などと原作チックな実際の内容と大きく異なるサジタリウスの番組紹介CMがずっと流れていたのですが、この時の企画の資料か何かを見て制作されたものと思われます。
もし当初の企画のままアニメ化されていたら同プロダクションの後発作品「いきなりダゴン」みたいになってたのかなあ…。


さらに余談…

折りしもテレビではオルロッグ人編が放送中だった1986年10月19日、渋谷のTAKE OFF7にてスターダストライブと題した、サジタリウスメインキャラの声優さん達によるライブが催されました。
出演者は、島田敏さん(トッピー役)、緒方賢一さん(ラナ役)、塩屋翼さん(ジラフ役)、堀江美都子さん(シビップ役)。ゲストとして岡本麻弥さん(アン教授役)が招かれ、ギャラリーとして松土プロデューサーを初めとした日本アニメーションのスタッフや一部のファンの方々が参加されたそうです。

公演は午前の部と午後の部で2回行われ、主題歌の合唱、ダンスやコントのほか、緒方賢一さんと堀江美都子さんによる演歌デュエット等が披露され、「性別年齢を超えた友情」をテーマに座談会も開かれたそうです。
ゲストに招かれた岡本麻弥さんと塩屋翼さんのトークでは、今でこそサクラ大戦ミュージカルで舞台での演技も当たり前のようにこなす岡本麻弥さんが、こういうイベントに出演するのは初めてで…などと非常に緊張されているのがある意味感慨深いものを感じさせます。

この時の様子は雑誌「宇宙船」36号のサジタリウス特集記事の中で3枚の写真付きでほんの少し触れられています。

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